2010年(2009年度)決算審査特別委員会報告

平成21年度決算 民主クラブ会派意見
文京区議会民主クラブの会派意見を申し上げます。
平成21年度の予算は、「CHEF(シェフ)のおもてなし予算」として、子育て支援と高齢者施策を更に前進させ、基本構想の4つの基本政策に沿った形で、バランス良く配分された予算編成となりました。そこで、編成手法として成澤区長が取り入れた、枠配分方式による予算編成ですが、各部が主体的かつ自律的に施策を予算化することが可能となり、重点施策を積極的に立案し実施することができたなど、概ね区民サービスの向上に努められたと評価をするところです。財政状況としては、基金の取り崩し額がゼロや、経常収支比率の適正水準維持は図られたものの、急速な景気の悪化などによる税収の大幅減や、今後予定されている区有施設の整備改修などの財政需要に備えるため、引き続き不断な行財政改革に全庁を挙げて取り組まれるよう望むところです。 歳入については、個人住民税のフラット化による影響が一時あったものの、都心回帰現象など人口増による特別区民税の微増や、区民の高い納税意識と区の収納努力も相俟って、財源の根幹を成す特別区税の確保は図られました。今後は、社会情勢の変化に伴う税収減に備えるため、様々な知恵と手法を用いて安定的な財源の確保に努められるよう要望するところです。
歳出については、
先ず総務費では、シビックセンター維持管理費の精査、自治体クラウド化の研究による電子システム経費のコスト削減、防災対策では、緊急地震速報機器の有効活用、AEDの操作手順の徹底、区民費では、区有施設へのアクセスや乗換えに配慮したコミュニティバス第2路線の設定、ホームページの改善、青少年スポーツの育成と支援、産業経済費では、現場の声に即した商店街振興策の展開、民生費では、新たな特別養護老人ホームの早期設置、一人暮らしの高齢者施策の拡充、区民斎場の見直しと新たな展開、衛生費では、乳がん子宮がん検診の対象年齢拡大、子宮がんワクチンの公費助成、うつ病や統合失調症など精神疾患に関する総合的な対策、都市整備費では、良好な住環境が確保される都市マスタープランの作成、耐震改修促進事業の更なる推進と耐震化率の向上、高齢者や障害者に対する区民住宅の転換、教育費では、将来ビジョンの進行管理の徹底、放課後全児童対策の重複事業の精査、学校図書館と地域図書館との連携強化、地域拠点施設としての森鴎外記念館の活用など、各項目全般に亘り所属委員より指摘させて頂きました。 その他も含め、我が会派から指摘した事項を踏まえ、今後も更なる内部努力と費用対効果の観点に立って、均衡財政を堅持するとともに、変化する多様な区民ニーズに応えるべく、意を用いて区政運営に取り組まれるよう要望するところです。

以上の意見を付しまして、平成21年度一般会計歳入歳出決算及び、4特別会計の歳入歳出決算を全て認定致します。

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