2013年10月19~23日 姉妹都市「カイザースラウテルン市」へ公式訪問してきました。

今年、文京区の姉妹都市「カイザースラウテルン市」と姉妹都市提携して25周年になります。それを記念して公式訪問団を結成して訪問しました。私は、17年前に一度訪問しましたが、今回2つの研究所、清掃工場、市議会との意見交換会など視察させて頂き、カイザースラウテルン市が、工業都市から学術都市に大きく変革し発展していることを確認させていただきました。

カイザースラウテルン市公式訪問報告書

はじめに姉妹都市25周年を祝し、関係者各位に感謝の意を表します。 私は、カイザースラウテルン市への公使訪問は二回目となりました。今回の訪問と前回(17年前)との大きな違いは、市の著しい成長と発展を実感したことです。このことは、視察報告の中でお伝えしていきます。 かつて市は、有名ミシンメーカー(FAL)を中心とする工業、織物業界、鋳物工場などの工業都市でした。現在は、学術都市として成長しています。市内には、優秀な大学や技術大学があり、大学のサポートがあることから3つのフラウンホーファー研究所、人工頭脳研究所、マックス・プラン研究所、ジョンディアー研究所(農機具)などがあります。現在、学生1万3千人、大学教授1千人、研究者800人が住んでいます。フランクフルトから鉄道や車(アウトバーン)のアクセスがよく、家賃が安いことから、この地が研究都市に発展した要因とのことです。 その後2006年サッカーW杯ドイツ大会の会場に市のスタジアムが選ばれ、開催後はスポーツ都市、国際都市としても発展してきました。今では、市内に世界150か国の人が、軍事基地もあることから駐在を含めてアメリカ人が5万人住んでいるそうです。 今回、人工頭脳研究所とフラウンホーファー研究所を視察させていただきました。 人工頭脳研究所では、第四の産業革命ともいわれる研究が行われ、カスタマーに汎用性があるデモ用生産コントロール機器、医療用研修に利用できる人工頭脳機器、クラウドコントロールシステムやDigi pen(手書きデジタル化)を実際に見せていただき、市場に出て活用された際の有効性や利便性を確認させていただきました。  次に、ドイツに66あるフラウンホーファー研究所の1つを訪問しました。ここでは、情報工学が主の研究であり、ソフトエンジニアリング開発が行われていました。日本のJAXAやNTTデーター・OKI/HITACHI/TOSHIBAなどの企業とも共同研究をされています。私が印象的だったのは、文京区にあるIPA(独立行政財団 情報処理推進機構)とソフト開発の費用評価をしていることです。ソフト開発には、多額の費用が必要とされることから、コスト評価は大事な視点です。  特に2研究所の特徴として特記すべきことは、研究者の人材育成を積極的に行って、将来研究開発の品質向上に繋げていく仕組みを構築していることでした。 次に、ZAK清掃工場を視察させていただきました。私が17年前尋ねた頃は、ドイツではごみの分別処理とごみ減量に努め、埋め立て地からはメタンガスを発生利用させる技術を視察しました。ところが今日では、ごみから価値のあるもの、つまり有効な資源に転換するプロジェクトを展開していました。風力発電、ごみからバイオガスを生み出す施設やコンポスト工場が整備され、13メガワット(家庭6千軒分)の自家発電、肥料2,200tを生み出しています。将来の計画は、施設の改築によりさらに発電能力を上げ、市周辺へと広域処理施設として発展させ、再生エネルギーの中心としてエネルギーシフトしていくとのことでした。前回もドイツの環境政策は世界の先進と感激しましたが、今回はさらに世界が注目している「原発ゼロへの転換、エネルギーシフト」への取組み、同時に経済力も世界のリーダー国であることに学ぶこと大でした。 カイザースラウテルン市と文京区は、教育の街とて共通点も多く、さらに人材育成や品質重視という点を無視できない気質、物事に真摯に取り組む姿勢を感じました。遠距離のカイザースラウテルン市ですが、お互いの違いも尊重しながら、共に成長や発展するパートナーとして姉妹都市提携の重要性を感じた視察でした。

トップへ戻る