2013年第四回定例会 本会議一般質問

2013年第四回定例会にあたり「改革ぶんきょう」を代表して一般質問を行います。

1 2020年オリンピック・パラリンピック東京開催に向けて

2020年オリンピック・パラリンピックの開催地が東京に決まって以降、7年後の自分の姿を想像して、それぞれがこのようにその時を迎えたいと夢を膨らませています。そこで、区民や区内産業が、それぞれに努力することに加えて、様々な場面で活躍できる、またそれぞれが成長できる仕組みを区として準備することが期待されます。そこでそのステージに合わせて質問いたします。

1-1 子どもたちが活躍できるステージ(教育環境)について

まずは、子どもたちに「オリンピック教育」を学ぶ機会を与えていただきたいと思います。オリンピック教育のねらいは、単に「オリンピックを学ぶ」ことだけではなく、オリンピックを題材として、世界に広がる多様な価値を学ぶことにあります。今や各国では、オリンピックの理想を取り入れながら、体育やスポーツという分野にとどまらない、教育活動や文化活動の目的に応じた方法で教育が行われています。 また、私たち大人はスポーツの祭典オリンピックを通して子どもたちに夢を与えたい、できれば文京区からオリンピック選手を送り出したいものです。まずは小学生・中学・高校生を対象に、学校の部活動や地域のスポーツ団体の活動を活発にさせ、将来のアスリートを発掘して育てる仕組みを生み出したいものです。さらに、子どもたちに語学を身につけ、海外から来たお客様とコミュニケーションができる力を養ってあげたいと考えます。特にオリンピックに限らず、これから世界で活躍するには英会話スキルは必須です。そこで
<質問1> まずは文京区の子どもたちに「オリンピック教育」を行うこと、さらにスポーツ環境や語学力のスキルアップなど教育環境の整備をどのように創り準備していくおつもりか伺います。

1-2 障がい者や高齢者が活躍できるステージ(都市計画)について
2020年東京オリンピックは、パラリンピックの開催地でもあります。東京に訪れる選手や応援団、観光客のためにもバリアフリーの街を急いで整備する必要があります。このことは、これまで区が進めてきた障がい者や高齢者に「やさしい街づくり」に結びつきます。  先日開催された「東京都道路整備事業推進大会」では、「国際競争力を強化するためにも、災害時に救援活動や救援物資輸送のためにも、首都東京のボトルネックになっている都市 計画道路の整備、特に2020年までに外環道整備を完成できるように、また公共駐車場の整備、バリアフリー化を一層加速させることで経済効果も期待できる」と国や東京都は、オリンピック開催を視野に入れた計画実現の強い意志を表明しました。文京区にとっても「千載一遇のチャンス」として期待します。そこで
<質問2> 都市計画道路や生活道路の整備、段差解消や駅のエレベーター化など、障がい者や高齢者にやさしい街づくり計画は、パラリンピックを視野に入れて、今後どのように加速させる予定かお示しください。

1-3 区民が活躍できるステージ(地域活動)について
東京都のホームページには、都民に向けて次のようなメッセージが書かれています。「2020年大会に向け、アスリートがその能力を最大限発揮できる環境を用意するとともに、日本人の持つ、おもてなしの心や伝統文化により、都市の中心を舞台に、誰もが楽しめるスポーツの祭典を実現します。 皆さんには、それぞれの役割、場面でぜひオリンピック・パラリンピック競技大会に関わり、参加していただきたいと思います。」 文京区民の皆さんも、それぞれがオリンピックに関わりたい、成功させるためにお手伝いしたいと考えていると思われます。そのお気持ちを大事に受け止め、活躍していただける環境を準備していくことが区に求められます。2020年東京大会では、総勢約8万人の市民ボランティアが必要と試算されています。文京区から大人も子どももその精神と活躍できるスキルを身につけ、東京都とも協力する必要があります。

<質問3> 2020年大会の「おもてなしスタッフ」として、区民ボランティアの育成はどのように進めていくのでしょうかお答えください。

1-4 区内産業が活躍できるステージについて
オリンピック招致の際に、都知事は、東京のイノベーション、テクノロジーをアピールしました。7年後に向けて、中小企業が開発した革新的で将来性ある製品にも自信と希望を与えます。現在文京区では、産学連携や区内産業イノベーションについて事業を展開されていますが、
<質問4> 区内産業のイノベーションやテクノロジー、またオリンピック関連事業所に自信と期待が持てる取り組みに対し、区が積極的に支援すべきと考えますが、どのように計画されるかお答えください。

1-5 文の京の歴史と文化の魅力を発信し、スポーツと観光の連携について 
文京区では、今年「スポーツ祭東京2013(国体)」の競技会場になったことから、小石川運動場とスポーツセンターアリーナの改修工事が行われ、開催後も利用者から快適に使える施設になったと評判が高いようです。また、この国体関連事業として「スポーツスタンプラリー」「国体応援ガイドツアー」「文人銘菓の販売」とスポーツと観光PR、商店街支援、そして地域でのイベントの協賛など活発に行われたことは、評価したいと思います。  2020年オリンピック・パラリンピック開催では、文京区に競技会場は今の所ありませんが、開催エリアに近いことから、各国や競技の練習会場の候補となる可能性は高いと考えられます。そこで、文京区のスポーツ施設を積極的に使っていただくよう、東京都の大会準備部にアプローチもできると考えます。  
また、2020年東京大会に向けた観光行政について、私は「文京区観光ビジョン」を推進することで基本的に良いと思います。つまり文京区の「歴史や文化の香り高いまち」を区民が誇りに思い、来訪者にその魅力を感じていただきたいと考えています。そこで質問は、
<質問5> スポーツセンター全面改修やスポーツ施設の改修計画を加速させて、2020年東京大会の練習会場になるよう提案をしますがいかがでしょうか。
 また、「観る・食べる・買う」の観光客の一連の動きに合わせた観光と商店街との連携及び支援に期待が膨らみますが、どのように考えておいでか伺います。
 観光ガイドコース、観光案内表示、観光ガイドボランティアなど、観光ビジョンの事業拡充が求められますが、事業計画や予算措置はどのようになるのか伺います。


2 介護離職対策「介護と仕事の両立」支援について
 いま、家族の介護や看護のために離職する介護離職が問題になっています。平成24年の調査で、働きながら介護している人が全国で291万人と言われています。特に介護している人のうち40代50代が6割、うち4割が男性です。在宅介護は、最初はディサービスや訪問介護サービスを受けながら働き続けられても、そのうち仕事を休むことが多くなり、本人の負担増や職場への気遣いから「介護するなら離職」の思い込みが社会に広がり、近年では毎年10万人が離職しているそうです。
 この課題は、日本経済に大きな影響を与えることを是非皆さんに知っていただきたい。
 キャリアを積んできた40代50代が、一旦家族の介護に当たるようになると、いずれ離職という選択を余儀なくされることは、社会や企業にとって、優秀な人材を失うという大きな損失です。今や「大介護時代」を迎えていることから、ある大企業が、社員にアンケート調査を行った結果、現在仕事と介護をしている人が11%、2016年には8割以上が介護と直面しそうだと答えたそうです。「まさに経営に直結する問題」と捉え、早急に対策を講じたと報道されました。この企業では、介護休業は、通算して93日取得できることや通院付き添いのための休暇が対象家族一人に年5日まで、時間単位年休制度の創設で1年に5日分を限度として年次有給休暇を時間単位で取得可能なことなどを周知し、休暇を上手に使って介護に当たれるように相談体制を整えたそうです。
  一方、働きながら家族の介護をしている家庭が、特別養護老人ホームの入所を希望しても、一人暮らしの高齢者や老老介護の家庭が優先され、在宅介護が長期化することから、介護離職が増える結果となるのです。
<質問6> このように介護離職が日本経済にも大きな影響を与えかねない状況を、区長はどのように捉えていますか。さらに、私は「子育てと仕事の両立」と同様に、介護離職対策つまり「介護と仕事の両立支援」を区としてもっと積極的に取り組んで頂きたい。具体的には、区内事業所に対して、従業員の介護休暇の取得と啓発、及び区が行っている「介護と仕事の両立」支援事業のメニューを増やすべきと考えますがご決意を伺います。

3 公共施設に電気自動車の充電スタンド新設と、庁有車に電気自動車導入の提案
  私は、本年第一回定例会代表質問で「文京区の公共施設に電気自動車の急速充電スタンドの新設を、まずはシビックセンター駐車場に、そして教育の森公園内や千石自転車駐輪場などに、また民間事業者の協力も得て文京区内にまずは10か所整備すること」を提案しました。区長から前向きなご答弁を頂きましたが、
<質問7> 公共施設に電気自動車の急速充電スタンドの新設は、ご検討や調査の結果はどのようになったのか、私は再度、実現を強く要望しますが如何でしょうか。
 さらに、電気自動車の普及・促進には、区民の協力も欠かせなく、例えば①マンションにEVカーシェアリング、②個人や区内事業者に充電器設置の補助金交付の提案もさせていただきました。
このような
<質問8> 個人や区内事業者への電気自動車普及促進の事業展開をすること、また区が率先して庁有車から変えていくこと、を提案しますが如何でしょうか。
 
4 ICT(情報通信技術)の活用を協働のツールとして、またICT教育について
 
前政権下における電子行政オープンデータ戦略に引き続き、第二次安倍内閣の新たなIT戦略として「世界最先端IT国家創造」を宣言し本年6月に閣議決定しました。 その戦略では、「今後5年程度の期間(2020 年まで)に、世界最高水準のIT 利活用社会の実現とその成果を国際展開することを目標とし、また震災からの復興の加速化にも資するよう、デジタル技術における急速な技術革新と、グローバルな情報社会の進展を踏まえ、データの活用には「見える化」が重要であるとの認識の下、
① IT・データの利活用による、国民が日本経済の再生を実感できる革新的な技術や 複合サービスの創造による新産業創出と全産業分野の成長への貢献
② 国民が健康で安心して快適に生活できる、世界一安全で災害に強い社会への貢献
③ 公共サービスがワンストップで誰でもどこでもいつでも受けられるように、国民 利用者の視点に立った電子行政サービスの実現と行政改革への貢献 の3項目を柱として、目指すべき社会・姿を明らかにし、その実現に必要な取組を策定するものである。」というものです。これにより、③番目のオープンガバメントが進み、ICTの活用によって、医療、介護・福祉、教育などの公共分野への貢献が期待されています。  また、私は10月に姉妹都市のカイザースラウテルン市を訪問した際に「人工頭脳研究所」を視察させていただきました。私は、見学したシステムのうち、クラウドコンピューテングシステムを使った、市民が携帯アプリを使って危険情報を発信させると、主催者がその情報の集約と的確な情報発信をさせる仕組みを知りました。緊急時や災害時などに利活用すれば、市民を安全に誘導できるとても有効なシステムと確認させていただきました。
  こうした取り組みは、すでに世界で始まっている「ガバメント2.0」であり、日本では、千葉市が先行して「ちば市民協働レポート実証実験」という事業を始めています。これは、「スマートフォンやパソコンから、市内の地域課題を、写真付きレポートとしてWeb上へ投稿していただき、実証実験(トライアル)では、市民の皆様などから寄せられた様々な地域課題について分析を行い、従来の行政が行う対応に加え、市民と市との協働による解決の可能性について検討を行う」というものです。
 オープンガバメントの最初の一歩として取り組み易い施策だと考えます。では、
<質問9> 文京区として、ICTの取り組みは、どのように検討されているかお示しください。例に挙げた携帯アプリを使った具体的な取り組みを区民に提案し、区民との協働に活用できると思いますが、現在どのように検討が進められているのか伺います。
 さらに、学校教育現場でも「ICT教育」が進んでいます。今や児童生徒1人にタブレット1台の授業風景は珍しくありません。文京区では、電子黒板に留まらず、文部科学省の「学校ICT環境整備事業」の補助金を積極的に活用していただきたいと考えます。
<質問10> 「ICT教育」を、今後の教育現場にどのように活用して教育環境の向上に取り組まれる計画か、教育長に伺います。 また、教育効果をあげるために教育環境を整えるという点では、平成26年度の重点施策として、小学校8校と中学校1校の少人数教室の冷房化を実施するとしていますが、まだ冷房化が済んでいない理科室や家庭科室など、他の特別教室への対応も急ぐべき、と考えますがお答えください。
以上で質問を終わります。ご清聴誠に有難うございました。

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