2015年11月定例議会 本会議一般質問<最終原稿> ■ ぶんきょう未来 品田ひでこ

2015年11月定例議会にあたり「ぶんきょう未来」を代表して一般質問を行います。
<質問に入る前に> 今日は、11月25日『女性に対する暴力撤廃の国際デー』です。 シビックセンターにUN Women日本事務所が開設され、これを機会に、文京区議会議員として、また女性議連の一員として、先ほどキャンペーン活動に参加しました。 また今日は、その思いをオレンジ色の服を着て質問させて頂きます。 これからも皆様と一緒に運動を進めていきたいと思います。

1.B‐ぐるの4路線化・バスターミナル設置により、区内を隈なく行ける路線に

B-ぐるは、第一路線「千駄木・駒込ルート」が平成19年4月にスタートし、 その後平成23年12月に第二路線「目白台・小日向ルート」が運行を開始しました。 2路線とも、大変人気を得て、今では定着しています。

  • 開業時の区の負担見込みは
    • 第一路線で年間3,000万円、第二路線は2,500万円でした。
  • 決算を見ると、
    • 25年度歳出 第一路線 800万円、第二路線 1,700万円 合計で2,500万円の区の補填
      26年度歳出 第一路線1,100万円、第二路線 1,800万円 合計で2,900万円の区の補填
      年間利用者が延べ92万人ですので、割りかえして区の負担は乗車1人1回に31円です。
  • 当初の
    1. 交通不便地域の解消、
    2.  高齢者のお出かけの機会を増やす
      の目的も達成され、また区民に喜ばれる行政サービスとして評価します。 その評価が高いことから、各会派からも第三路線の要望があがっています。
  • 区民から寄せられる要望は、
    1. 一方通行でなく、両方向の運行にしてほしい
    2.  現在の20分間隔をもう少し短くしてほしい
      など、期待の大きいところです。
  • そこで、私からの提案は、
    • まず、既存の2路線のくねくねと1時間もかけて1周することを改善します。
    • 今のルートに要望の強い地域を加えて4路線にして、短い距離・時間に再編します。
    • つまり区内を4つのエリアに分けて4路線にし、1周を30分程度で周期します。

そして、シビックセンターか東京ドーム周辺に「バスターミナル」を設けて、他の3路線に東西南北自由に乗り換えることで、区内を隈なくどこへでも行けるコースを再編成し、短時間で移動できるようにするのです。

この事業展開の目的は

  1.  新総合福祉センターをはじめ、これから整備予定の春日の2か所の特養ホームへのアクセスや新たな福祉施設への足の確保、利便性の向上。
  2.  新教育センターをはじめとする要望の強い本郷・湯島ルートへの対応
  3.  要望のある大塚地域の交通不便を解消するため。
  4.  JR飯田橋駅や上野・浅草方面へのアクセスの利便性向上。
  5.  高齢者、障がい者、小さいお子様連れにとって、坂の多い文京区内の移動は、たとえ短い距離でも困難です、その解消に。

など、一層便利な運行を区民は望んでいます。 そして区内を網羅することで「4路線で完了」とします。

これまで区側は、第三路線をやらない理由として

  1. 運転手の増員
  2. バス台数の整備

をあげていますが 便利になれば利用者が増えて採算が上がり区の補填額も0に近づき、何の問題もありません。むしろ利益が期待できます。
さらに、混雑地域や通勤時間帯などは、循環路線の両方向運行も利便性が高まります。最近、荒川区で実施されました。

<質問1>B-ぐるの利用者の満足度を上げるために、区内全域を網羅した4路線化・バスターミナル開設の画期的な「運行再編成」について、是非ご理解と実現を強く要望しますが如何でしょうか?

2.図書館が変われば、街が変わる!新たな機能を加える

2-1 図書館に新たな機能を加えて

 図書館は、過去の知的生産物を通して、人々の現在と未来の知的活動を授ける役割を持っています。その意味で図書館は、地域及び国家の知的教育活動の大きなインフラ施設であると言えます。
 現在文京区では、真砂図書館のリニューアル工事が進められ、来年度新たな図書館として生まれ変わることに期待をしています。
 そこで、これからの図書館は、「単なる本をたくさん揃えて貸し出す」というだけでなく、新たな機能を加えることを私から提案します。
 例えば、長崎市立図書館では、長崎市の特有の課題として、がん患者が増え、その予防策を図書館が担っています。館内に「がん情報コーナー」を設置して関係図書やパンフレット・チラシを展示しています。さらに、医療機関との連携で「図書館でがんを学ぼう講座」を年に5回も開催しています。毎回100人近い受講者で、市の「課題解決に役立つ図書館」になっています。
 さらに、総務区民委員会で先日視察した岐阜市の「みんなの森」は、図書館を中心とした複合施設で「市民活動センター」など地域活動の拠点を用意しています。 このように

<質問2>図書館は、既存の機能に加え、もっと積極的に他の部署と連携して、文京区の課題解決に役立つコーナーや啓発、講座開催の機能、区民活動を支援できる機能を加えるなど、発展的な取り組みを提案しますが如何でしょうか。

2-2 小石川図書館は、茗荷谷駅周辺に教育エリアをつくる

 次に、小石川図書館について提案いたします。
 小石川図書館は、今の建物が昭和41年に建てられ、平成12年にリニューアルされましたが、老朽化が進んでいます。また、床が何層にもなる重層な造りにもかかわらずエレベーターがない、障がい者や車椅子の利用者には厳しい環境です。誰が考えてもそろそろ建て替えの時期に来ていると判断します。
 そこで私は、小石川図書館を今の場所に建て替えるのではなく、都有地の大塚バス車庫跡地に整備すべきと考えます。ここは東京都が、平成29年までに定期借地権で民間に貸し出す予定です。その民間建物内の一部を文京区の所有とし、図書館の整備を進めていただくことを提案します。
その理由は、

  1.  これからの図書館は、駅近の利便性を活かして、区民に本に親しむ機会を増やすべき。
  2. 集客力ある立地は、先に述べた地域の課題解決に役立つ図書館として効果的である。
  3. 商業ビル内に移転リニューアルすることで、商業施設の「集客アシスト」にもなり、地域産業や商店の活性力を高める。
  4. 茗荷谷駅前の立地の良いところに区の施設が「教育の森公園・スポセン」しかない。
  5. 茗荷谷駅周辺は、お茶の水女子大学・筑波大学・跡見学園女子大学・拓殖大学・貞静学園女子大学・東邦音楽大学など多くの大学や教育機関があることから連携が可能である。

つまり、茗荷谷駅前を正に文京区の「教育の森」エリアにし、図書館を拠点にした教育・文化・歴史などの事業展開を図かり、区民の期待以上の街を創り上げるべきです。

<質問3>小石川図書館の建て替えは、大塚都バス車庫跡地を利用して、新たな図書館と教育のエリアを茗荷谷駅前に創りだす計画を早急に検討されることを強く要望しますがいかがでしょうか。

3.後楽公園少年野球場の平日利用で「屋外 子育てひろば」に

9月議会の総務区民委員会で私が提案しました、後楽公園少年野球場の平日の利用拡大について改めて質問します。
 私は、後楽公園少年野球場の前を通ると、平日はほとんど使われていない、お天気の良い日などは「もったいないな」と常々感じています。
 実際の平日の利用状況を調べると、稼働率が火曜日から金曜日が2割程度です。それも月曜日に少年ではなく特定の大人の団体に貸し出しているという目的外かなと疑問も生じる実態です。実にもったいない状況です。子どもたちのグランドですから、子どもたちに充分に利用してもらいましょう!
 さらに、最近は、少年野球場の近く、後楽・春日・小石川地域には、園庭のない認可保育園や認証保育所がどんどん開設されています。来年度からは区民センター1階にも認可保育園が新設されます。そこで「園庭のない保育園の子どもたちの遊び場として、またご家庭で育てている乳幼児たちに親子で遊べる広場として利用させていただきたい、屋外で安心して走ったり・ボールを投げたり、体を思い切り動かせるひろば」を区として提供すべきです。

<質問4>後楽公園少年野球場は、平日「屋外 子育てひろば」として、早速に子どもたちに開放して頂きたいと強く要望しますが如何でしょうか。

4.「文京区ご当地婚姻届用紙」で新婚さんにお祝いの気持を

これから提案する内容は、結婚や出産に関することですが、「結婚をするしない、子どもを望む望まないは、本人の生き方の問題で、決して結婚や出産を誘導するものではない」ことをはじめに申し上げます。

まず、「婚姻届」ですが、届手の用紙が「茶色の味気ないもの」です。<パネル1>
そして「受理証明書」も役所の書類という印象です。<パネル2>
当たり前のように何十年もそういうものだと思っていました。
ところが最近は、民間会社がデザインした届出用紙を使っての届出も受理されています。<パネル3・4・5・6>
 次に、これはイベントで使用された民間会社デザインの文京区版です。文京区の特徴をとらえたもので、評価します。<パネル7・8> 今は残念ながら、この会社のアンケートに答えないとこの用紙はダウンロードできません。
 文京区に婚姻届を出して、文京区に家庭を持って、住んでいただく
『文京区で家族になろうよ』作戦は如何でしょうか。
 また、歓迎の気持ちをこうしたデザインの用紙に表わすことは、地元自治体としても画期的です。受理証明書にもデザインを施し、シビックセンターで写真を撮ってそれを貼り記念にしていただくという提案です。

<質問5>文京区制施行70周年記念に「ご当地デザインの婚姻届用紙と受理証明書」の実施を提案しますが如何でしょうか。是非ご検討ください。

5.妊娠届~出生届までの流れに区としてのお祝いの気持を

『文京区で家族になろうよ』作戦、次のステージ「妊娠から出生」までの流れを確認します。
 医療機関で妊娠が確認されると、健康サービスセンター等で「妊娠届」を提出し、「母子健康手帳」と「母と子の保健バック」を受け取ります。<実物9>
 さらに、この「出生届」を提出すると<パネル10>
 「子ども医療費助成・児童手当」の申請書を渡されます。<実物11> 封筒です。
 そして、5階の子育て支援課へ行って手続します。これが一連の流れですが、どうでしょう。もう少し『お祝いの気持を表わしては』と思いませんか。子どもの誕生に、区としてお祝いの気持ちを表わすデザインのファイルを用意して、パンフレットと届出用紙が順番にわかりやすく整理され、予防接種や健康診断を忘れないように改善しては如何でしょうか。さらに、「出生届の受理書」が「お誕生お祝いカード」になっていれば、写真を貼って記念になります。

<質問6>文京区で新たに「お誕生お祝いカード」を創る、そして「母と子の保健バック」のファイル化で、妊娠から出産、その後の健康事業の促進とハッピーベイビープロジェクトの事業展開を提案しますが如何でしょうか。

6.文京区の幼児教育について

「平成25年6月政府与党実務者会議で『5歳児を対象にまずは幼児教育無償化を平成26年度から』という案が出されましたが、結局財源を理由に見送られ、28年度から5歳スタートで環境整備をし、3歳~4歳についても総合的な検討、と政府が考えている。」 という報道です。
 区は、このような幼児教育無償化の動きを注意深く見ていく必要があります。しかし、実際の幼児たちは、「幼稚園・保育園・こども園」の三分類、つまり行政の縦割りとその環境の違う中で毎日を過ごしています。幼児が、教育あるいは保育を受けていることを一旦整理し、一元化する時が来ていると判断します。
 私は、文京区の3-5歳の幼児が、幼稚園・保育園・子ども園のどの環境で育っても、同じレベルの教育を受けさせるべきです。そして、一日も早く保育料は、コアな時間は「定額」にすべきと考えます。勿論、親の収入で減額処置は設けます。

<質問7>幼児教育の一本化、それに伴う保育料の定額の考え方の整理について、私の提案も含めて、どのような方針で検討されるのか伺います。

7.シニア世代も文京区でいきいき仕事や生活ができる仕組みをつくる

「文京区まち・ひと・しごと創生総合戦略」は、「文京区基本構想」の後半5カ年の施策の方向性に影響を与えると位置づけられています。
 先日、この「文京区総合戦略」の策定基礎となる「まち・ひと・しごと創生人口ビジョン」が届きました。これを見ると、少子高齢社会が加速することで一番心配されることは「生産年齢人口」の急激な減少です。

  • 2010年に14万7千人、これから25年後の2040年には12万1千人と18%の減です。 これは税収に大きく影響し、財政が厳しくなる、安定した区政運営ができなくなることが、言わずもがなです。
  • また平成22年のデータで、60歳以上で「主に仕事」の方が、
    男性 60-64歳 77.8% 65-69歳 62.4% 70-74歳 47.1% 75-79歳 36.0% 80-84歳 27.5%
    女性 60-64歳 33.5% 65-69歳 22.2% 70-74歳 14.1% 75-79歳 9.4% 80-84歳 6.6% です。もっと仕事をする人を増やすべきです。

 区民の実情は、定年を迎えて年金だけで安定した生活ができる方は少なく、 また心身ともに十分に働ける年代と見受けられます。さらに70歳代が増えることや「健康寿命」を延ばす意味でも、「70歳代までいきいき働ける、社会貢献のシステム(体制)」を文京区として構築すべきと、私は考えます。
 幸い文京区民は、専門技術や高い技術、豊富な経験やノウハウをお持ちの方が多くいらっしゃいます。そこで、こうした質の高い知的財産や技術、豊富な経験やノウハウを次世代に継承していただきたい、ご自身も活躍していただきたいと考えます。
 まずは文京区に「キャリアセンター」を創設すること、そして、こうした優れた人材の「人材バンクや専門集団」を創り、研修機能を持たせます。学習会や現場での指導など、継承の仕組みを創る、またシニアの方にも仕事による収入がきちんと得られるシステムを構築するのです。
 はっきり言って、今ある「シルバー人材センター」の機能とは異なります。 年金とキャリアを活かした仕事で、安定的な収入を得て頂く、生きがいを感じて頂く、そして区の税収にもつながることを想像しています。
 先日「マイ・インターン」という映画を観ました。生きがいを失いかけた70歳の男性が、フッションサイトの若いママ経営者の企業に再就職して、40年のキャリアや豊富な人生経験を会社に活かし、社内で頼れる存在になっていくというストーリーですが、そんなイメージです。そこで、

<質問8>文京区に「キャリアセンター」を創設すること。シニアの方がこれまで企業や職人など長年培ってきた専門技術や知的財産、豊富な経験やノウハウを、次の世代や区内中小企業に継承していくシステムを構築すること。シニアの生きがいや収入につながる「シニア・インターン制度」を創っていただきたいと強く要望しますが如何でしょうか。

8.「水道交流館跡地」の活用と、区役所主導ではない施設建設のルールづくり

まず、区有地「水道交流館跡地」について要望します。 ここは、

  1. 江戸川橋駅に近い交通アクセスの良い場所です。
  2. また、神田川水害対策のための拠点でもあります。
  3. 新総合福祉センターはできたものの、交流の場としての期待もまだまだあります。
  4. 水道、音羽、関口と保育園入所の超難関地域でもあります。
  5. 隣地が児童遊園として活用できます。

従って、

<質問9>水道交流館跡地利用は、認可保育園の新設、神田川や治水対策の拠点に、また地域交流の場として新たな施設を要望しますが如何でしょうか。

 さらに、近年の区有地や施設の跡地活用の区の進め方には問題があります。
 例えば本郷交流館跡地では、区が使用を決定してから、地域説明会に入ったことから、役所主導に地域から反発が起きました。以前にもこうしたことがありました。
 もっと「協働」を謳っているのですから、計画の段階から地域住民と一緒に考えていく経緯を踏み、地域の課題を区民と一緒に解決していく施設にすべきです。

<質問10>土地活用や新たな施設建設には、地域住民を巻き込んだ協働のルールづくりについて区長はどのように考えているのか、区役所主導でない進め方を望みますが見解を伺います。

<質問の最後にもう一言添えます。>
 私は、前期最後の一般質問において、文京区選挙管理委員会に対し、インターネット等の普及に鑑み「選挙公報の紙面の活性化」と「候補者一人に与えられた紙面の拡大や見やすさ、読みやすさなど改善や見直し」を要望いたしました。早速に選挙管理委員会でご議論いただき、本年4月の「区議会議員選挙」において、1.5倍の紙面拡大が実施されたこと、誠に感謝申し上げます。そこで有権者への情報として「選挙公報」は、4年の任期中は、HPに掲載し続けることを望みます。重ねて18歳選挙権拡大への対応を宜しくお願いします。
以上で質問を終わります。

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